(ブルームバーグ): 欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎米国市況:株は下げ縮小、大型ハイテク銘柄に買い−ドル下落

  30日の米株式相場は下げ幅を縮小する展開。景気回復の遅さが嫌気された一方で、大型ハイテク株が決算発表を控えて買いを集めた。

  アップルとアマゾン・ドット・コム、アルファベット、フェイスブックは引け後の時間外取引で大きく上昇。アナリスト予想を上回る決算が好感された。米国債市場では利回りが3日連続で低下し、金融株の売りを誘った。米国内総生産(GDP)の過去最大の縮小と、トランプ氏が大統領選延期に言及したことを受けてドルは下落した。

  S&P500種株価指数は下げ幅を縮小し、ナスダック100種指数は上昇に転じた。前日の引け後に決算を発表したクアルコムは急伸。強気の売上高見通しと、華為技術(ファーウェイ)との新たなライセンス契約発表が好感された。朝方の取引では、4−6月の実質国内総生産(GDP)速報値が過去最悪のマイナス成長を示したことに加え、新規失業保険申請件数が増加したことを受けて、株式相場は大きく下げていた。

  S&P500種が前日比0.4%下げて3246.22。ダウ工業株30種平均は225.92ドル(0.9%)安い26313.65ドル。ナスダック総合指数は0.4%上昇。

  シュワブ・センター・フォー・ファイナンシャル・リサーチのランディ・フレデリック氏は米経済について、「ここから良い方向に向かうのかどうかが問題だ。答えはまだ出ていないと思う。ウイルスの状況は多くの地域で悪化しており、経済活動の閉鎖に逆戻りした地域もある。企業決算が事前予想を上回ったかどうかという点では、期待のハードルをかなり低くしていたとはいえ実際にかなり好調だ」と述べた。

  外国為替市場では、ドル指数が2018年5月以来の水準に下落。トランプ大統領は新型コロナウイルス感染のパンデミック(世界的大流行)が落ち着くまで選挙を延期することについて、ツイッターで問いかけた。米GDP統計もドルの重しになった。原油相場の軟化を背景に、カナダ・ドルとノルウェー・クローネも下げた。

  ニューヨーク時間午後5時過ぎ現在、ICEドル指数は0.6%下落。一時は0.2%上昇していた。ドルは対円で0.2%安い104円73銭。ユーロは対ドルで0.5%高い1.1847ドル。一時は0.5%下げていた。

  米国債相場は朝方の取引に大きく上昇。米GDP縮小とドル・円の下落に支えられた。午後は静かな展開となり、株式相場が下げ幅を縮小したものの、米国債は堅調を維持。10年債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%) 下げて0.55%。 

  ニューヨーク原油先物相場はこの1カ月余りで最大の下げ。米国の4−6月成長率が少なくとも1940年代以降で最大の落ち込みを記録したことや、先週の米新規失業保険申請件数が2週連続で増加したことが影響した。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物9月限は、1.35ドル(3.3%)安の1バレル=39.92ドル。ロンドンICEの北海ブレント原油9月限は81セント安の42.94ドル。

  金スポット価格は10営業日ぶりに下落。米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が開発中の新型コロナウイルスのワクチン候補が、サルへの1回の投与で予防効果が表れたことが初期試験で明らかになった。この報道を受けて、逃避先としての金需要が減退し、一部の投資家が利益確定売りに動いた。

  スポット相場はニューヨーク時間午後3時8分現在、0.9%安の1オンス=1952.97ドル。6月5日以来の大幅な下げとなっている。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は0.5%安の1966.80ドル。

Dollar at 2-Year Low After Trump’s Election Comment: Inside G-10(抜粋)

Treasuries Hold Gains Despite Stock Rebound; 10Y Tests Key Range(抜粋)

Oil Slides Most in a Month on Grim Economic Signals(抜粋)

Spot Gold Snaps Nine-Day Rally That Saw Metal Rise to a Record(抜粋)

◎欧州市況:株下落、1カ月ぶり大幅安−ドイツ債には安全逃避の買い

  30日の欧州株は下落、約1カ月ぶりの大幅安となった。企業の低調な決算に加え、米国で発表された4−6月(第2四半期)実質国内総生産(GDP)速報値が、過去最大の落ち込みを記録したことが売り材料となった。

  ストックス欧州600指数は2.2%安。業種別指数は旅行・娯楽を除き、いずれも下げた。銀行株が特に売られた。英銀ロイズ・バンキング・グループは下落。新型コロナウイルスの流行に伴う不良債権増加に備え、新たに24億ポンド(約3300億円)を引き当て、4−6月の利益が吹き飛んだことが嫌気された。自動車株も安い。ドイツのフォルクスワーゲン(VW)は減配を発表し、仏ルノーの1−6月(上期)決算は過去最大の赤字となった

  欧州株は午後に入り米GDPが発表されると、一段と下げた。4−6月の米実質GDPは前期比年率32.9%減少した。ドイツのDAX指数は3.5%安。ドイツのGDPも少なくとも半世紀ぶりの大幅な落ち込みだった。

  欧州債はドイツ債が上昇。安全逃避の買いが入った。英国債は上昇、10年債利回りは過去最低を記録した。

  ドイツ債の利回り曲線はブルフラット化。10年債利回りは6月11日以来の大幅な下げとなった。

  イタリア債は小幅高。10年債利回りは3月4日以来の低水準となった。ただ、ドイツ債とのイールドスプレッドは2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)拡大して151bp。

  英国債の利回り曲線もブルフラット化。10年債利回りは一時5bp下げて0.072%と、過去最低に下げた。

  ドイツ10年債利回りは5bp下げてマイナス0.55%。フランス10年債利回りは4bp低下してマイナス0.22%。イタリア10年債利回りは3bp下げて0.97%。

Bund Yield Falls Most in Seven Weeks; End-of-Day Curves, Spreads (抜粋)

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