(ブルームバーグ): 米ウォルト・ディズニーのボブ・チャペク最高経営責任者(CEO)は就任からまだ半年足らずだが、新型コロナウイルスの危機を逆手に取り、想定以上に速いペースで同社の改革を進めている。強く意識しているのは、全世界のより多くの人々にコンテンツを届ける巨大オンライン企業にすることだ。

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  チャペク氏(61)は20余りの海外テレビチャンネル閉鎖を先週明らかにしたほか、2年前に華々しいブロードウェーデビューを果たしたミュージカル版「フローズン」の打ち切りや、中国でチェーン展開してきた英語教室の閉鎖、10億ドル(約1070億円)規模のリゾート技術プロジェクトの縮小も決定した。

  エドワード・ジョーンズのアナリストでディズニー株の投資判断を「買い」としているデーブ・ヘーガー氏はチャペクCEOについて、「コスト削減の余地がないか、隅から隅までチェックするだろう。ディズニーが置かれている現状を考えれば、かじ取り役に適任だ」と述べた。

  同社のテーマパークや映画、テレビ事業は新型コロナのパンデミック(世界的大流行)で大打撃を受け、チャペク氏はCEO就任以降、厳しい数カ月を強いられている。株価は2月から3月にかけて大きく下げ、3月23日に年初来安値を付けた。そこからは50%以上戻している。

  チャペクCEOは先週、4−6月(第3四半期)決算発表後の電話会議で、「多くの企業と同様、当社もパンデミック下でビジネスを展開するに当たり、革新的な方法を見いださなくてはならなかった」と説明し、「新たな機会探し」も迫られたと述べた。この電話会議に前任者のボブ・アイガー氏は参加せず、同氏の影響力の下からチャペク氏が脱しつつあることを示した。

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