(ブルームバーグ): 今月公表された研究によると、中国広東省・広州市の集合住宅で入居者がいない住居のバスルームから新型コロナウイルスが見つかった。17年前の香港での重症急性呼吸器症候群(SARS)流行の際と同じく、集合住宅の排水管内を浮遊し移動する微粒子「エアロゾル」を介してウイルスが拡散している可能性が示唆された。

  中国疾病対策予防センター(中国CDC)の研究者らは学術誌「エンバイロメント・インターナショナル」に今月発表した研究論文で、長く入居者がいなかった住居のシンクと蛇口、シャワーの切替ハンドルから微量の新型コロナウイルスが2月に検出されたと述べた。その1週間前には真下の住居で5人の新型コロナ感染が確認されていた。

  研究者らは、バスルーム内のトイレを流した時に生じるエアロゾルが排水管を通じて拡散し得るかを検証するためシミュレーション実験を行った。その結果、新型コロナ患者の住居の10階上と12階上のバスルームでエアロゾルが確認された。2月上旬には、これら2つの階でそれぞれ2人の感染者が確認されており、トイレで発生したエアロゾルが配管を通じて各戸に流入した可能性が高まった。

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