(ブルームバーグ): 中国共産党指導部は来月に開く党の重要会議、第19期中央委員会第5回総会(5中総会)で、来年から始まる次期5カ年計画の概要を示し、地政学的対立から自国経済を守るための国内消費の強化や核心技術の国産化推進に向けた新たな方針を盛り込む見通しだ。

  習近平総書記(国家主席)が最近の演説で「双循環」戦略と表現することが多い今回の計画は、外国の技術や投資で支えつつ、より自立した国内経済を成長の主な原動力とすることを目指す。詳細がまだ十分ではなく、こうした政策的野心は既に何らかの形で表れていることも多いが、習氏の演説は新たな政策の重要性を示している。

  トランプ米政権による中国企業の台頭抑え込みや米技術へのアクセス制限を巡る積極的な取り組みで、中国の内向き志向は強まっている。これが中国国内で輸入品の代替に向けて足並みをそろえた取り組みを促すことになれば、世界のモノやサービスの流れにも影響が及ぶ可能性があり、米国との摩擦も激しくなるかもしれない。

中国の株式投資家、早くも銘柄物色−習氏の経済新戦略「双循環」で

  アジア開発銀行(ADB)の元チーフエコノミストでコロンビア・ビジネス・スクールの中国専門家、魏尚進氏は「『双循環』の概念は世界経済からの中国のデカップリング(切り離し)をもくろむ米国による容赦のない取り組みへの反応という側面もあれば、新型コロナウイルス感染症の流行の結果という面もある」と話す。

  この政策が何を意味するのかを巡っては幾分の手掛かりも出ている。習氏は7月に自国自動車ブランドの強化や核心技術の国内開発を求める一方、外国企業の幹部には中国にとどまり、投資を増やすよう促した。先週の演説では技術革新の推進や「早期の主要・核心技術の躍進」が必要だと述べた。

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