(ブルームバーグ): 米上院民主党は10日、新型コロナウイルスで打撃を受けた経済の下支えを目指し共和党が提出した、規模を縮小した追加経済対策法案の審議入りを阻止した。11月の大統領選前に新たな景気刺激策が講じられる可能性は低下した。

  上院での動議の採決結果は賛成52、反対47で、審議入りに必要な60票に届かなかった。民主党議員は法案阻止で一致団結した。

  規模が推定5000億−7000億ドル(約53兆1000億−74兆3000億円)の同法案は、最も急を要する分野である失業保険上乗せの復活や中小企業支援の延長などに絞った内容になっている。民主党が目指す2兆2000億ドル規模とは大きな隔たりがあり、共和党の前回の案の1兆ドル規模をも下回る。

  民主党指導部とホワイトハウスの経済対策を巡る交渉は1カ月余り前に決裂、協議再開の予定も立っておらず、11月の大統領選前に追加対策が実施される公算は小さくなっている。

  この日の採決後、複数の共和党上院議員が選挙前の交渉再開の見通しについて、悲観的な見解を示した。シェルビー上院歳出委員長は、「状況は時に悪くなったり、また良くなったりするものであり現時点で見通しはつかないが、われわれは規模を縮小した案は良い法案だと思った」と発言。選挙前の追加経済対策の可能性はなくなったかとの質問に、「そのようだ」と答えた。

  シューマー民主党上院院内総務とペロシ下院議長は下院民主党議員らとの電話会議で、党として立場を譲らず、引き続き「現実的な景気刺激案」を共和党に要求する必要があると語った。同会議の参加者が明らかにした。

  参加者らが匿名で語ったところではメンバーらは、共和党の州知事や市長らから同党に対し、さらなる法案を提案するよう求める圧力が強まるとの見解で一致した。

(採決後の動きなどを追加して更新します)

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