(ブルームバーグ): ムーディーズ・インベスターズ・サービスは11日、トルコの発行体格付けを「B2」と、既にジャンク級(投機的水準)にあった格付けをさらに引き下げた。これまでで最も低い水準とし、国際収支危機が起きる恐れがあると警告した。

  B2の格付けは投資適格級を5段階下回る水準で、エジプトやジャマイカ、ルワンダと並ぶ。格付け見通しは「ネガティブ」。財政指標が現在の想定より速いペースで悪化する可能性があると指摘した。従来の格付けは「B1」だった。

  ムーディーズのサラ・カールソン、イブ・ルメイ両氏は発表資料で「トルコの対外的な脆弱(ぜいじゃく)性が国際収支危機で顕在化する可能性がますます高くなっている」と指摘した。

  ムーディーズによる前回の格下げは1年余り前だった。今回の格付けはS&Pグローバル・レーティングより1段階、フィッチ・レーティングスより2段階それぞれ低い。2016年7月のクーデター未遂以前には主要格付け会社3社のうち2社から投資適格級の格付けを得ていた。

  今回の格下げの理由には外貨準備の水準やドル化の進展、かつては信用の強さの根源だった財政バッファーの浸食を巡る懸念が含まれる。

  発表を受けエルドアン大統領は12日にイスタンブールで、トルコ経済は現時点で上向いており、落ち込んでいないが「格付け会社は再び格下げしている」とした上で、「したいようにすればいい。あなた方の格付けは重要ではない」とコメントした。

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