(ブルームバーグ): 米下院の運輸経済基盤委員会はボーイング737MAXの2件の墜落事故に関する報告書で、同社の技術者による広範な誤りや同社の欺瞞(ぎまん)、政府機関による監督の重大な落ち度が原因になったと結論づけた。

  245ページにわたるこの報告書は16日公表された。346人の犠牲者に加え、同型機の運航停止やボーイングの多額の損失につながった判断ミスについて、これまでで最も厳しく追及する内容となっている。

  同委は報告書で、「MAXの事故はたった1つの不備や技術的ミス、対応のまずさが招いたものではなかった」とした上で、「ボーイングのエンジニアによる技術的に誤った想定、同社の管理面での透明性欠如、極めて不十分な米連邦航空局(FAA)の監視がひどく重なった結果だ」と断じた。

  報告書は調査に関する5回の公聴会や約60万ページの文書精査、ボーイング幹部やFAA当局者からの聞き取り、内部告発者から提供された情報を踏まえてまとめられたもので、FAAの航空業界監督に関する幅広い改革の必要性を論証している。

  報告書は主な事故原因として、低費用で速やかな設計最新化を求める圧力、設計やパイロットの対応に関する誤った想定、ボーイングの「隠匿文化」、ボーイング従業員にFAAの設計審査を委任する慣行に内在する利益相反、FAA幹部に対する同社の影響力の5点を列挙した。

  ボーイングは発表資料で、2件の墜落事故と「われわれが犯した過ちから企業として多くの厳しい教訓を得た」とコメントした。

  FAAは15日遅くの声明で墜落事故に関する「独立した調査やわれわれの内部調査で分かったことに基づき重要なイニシアチブに既に着手している」と説明した。

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