(ブルームバーグ): 大型ハイテク株を中心に値幅調整を続ける米国株に比べて、粘り腰を見せる日本株に注目して、日本株の物色が本格化する前兆と捉える声が市場に聞かれる。

  9月1日以降、日本株と米国株のパフォーマンスを比較すると違いは歴然。8月相場の過熱感の調整でS&P500種株価指数の下落率が4.8%、成長株中心のナスダック総合指数のそれが8.6%となる一方で、TOPIXは1.4%、日経平均は0.8%上昇した。17日の米国株も主要3指数が下落したが、きょうの日本株は米国株に引きずられることなく前日終値付近で小動きが続く。

  こうしたデカップリングの要因をみずほ証券の倉持靖彦マーケットストラテジストは、「日本市場にアップルやフェイスブックなど大型ハイテク株がなく、調整売りの波及効果が限定的であるため」と分析する。加えて、アジア株の堅調も日本株をサポートしているという。調整中の米国株や新型コロナの再拡大が懸念される欧州株と違い「景気回復の確度が高まる中国を中心にアジア株に資金が回りやすくなっている」と指摘。中でも出遅れ感の強い日本株には資金が向かいやすいと説明した。

  ただ、日本株に本格的な物色が入るにはもう少し時間がかかりそうだと話すのは、三菱UFJ国際投信・戦略運用部の石金淳チーフストラテジスト。同氏によると、米国の長期金利が上昇し始めるとグロース株が売られてバリュー株が買われる。そうなったときに日本では「海外旅行が解禁され国際線の需要が増すなど、コロナ禍からの回復が製造業より遅れているサービス業で確認される必要がある。早くて来年だろう」とみている。

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