(ブルームバーグ): 21日の米株式相場は下落。追加景気対策がまとまる見通しが暗いことや、グローバル銀行の不審な資金を巡る調査報道が嫌気されて売りが先行したが、大型ハイテク株が戻し、相場全体も下げ渋った。米国債とドルは上昇。

  S&P500種株価指数は4営業日続落し、ほぼ2カ月ぶり安値。ただ、調整局面入りの水準に近づいた後に下げ渋り、この日の安値圏を離れた。ナスダック100指数は小幅高に転じた。一方、素材や工業、金融銘柄は下落。JPモルガン・チェースやバンク・オブ・アメリカ、シティグループは2%余り下げた。新型コロナの感染拡大でロックダウン(都市封鎖)措置が強化されるとの懸念から、カーニバルやアメリカン・エアラインズ・グループなど旅行関連株も安い。

  S&P500種は前営業日比1.2%安の3281.06で終了。ダウ工業株30種平均は509.72ドル(1.8%)安の27147.70ドルで終えた。ナスダック総合指数は0.1%安。ニューヨーク時間午後4時33分現在、米10年債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の0.67%。

  18日に死去したギンズバーグ米連邦最高裁判事の後任を巡り、民主党と共和党が対立。追加景気対策が議会を通過する見通しが一段と暗くなった。

  国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)が前日に新たな調査報告で、複数のグローバル銀行が過去20年間に、米当局からペナルティーを科せられた後も「強力で危険なプレーヤーから利益を上げ続けていた」と指摘。株式相場はこれを嫌気して、下げ幅を拡大する場面もあった。

  チャールズ・シュワブのチーフ・グローバル投資ストラテジスト、ジェフリー・クライントップ氏は「ロックダウンの新たな波が押し寄せるとの懸念があるのかもしれない。米国の政治リスクも高まっている」と指摘。「金融サービス機関に新たな罰金が科せられるとの懸念もある」とし、収益予想が一段と悪化する可能性があるとの見方を示した。

  外国為替市場ではドル指数が3カ月ぶりの大幅高。米国株の下落で逃避需要が強まった。

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.6%上昇。ドルは対円で0.1%高の1ドル=104円69銭。対ユーロでは0.6%高の1ユーロ=1.1768ドル。

  ニューヨーク原油先物相場は約2週間ぶりの大幅安。米国株が下げたことが重しとなった。リビアの原油輸出が再開されるとの見通しを受け、供給増への懸念も強まった。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物10月限は1.80ドル(4.4%)安の1バレル=39.31ドル。ロンドンICEの北海ブレント11月限は1.71ドル(4%)下げて、41.44ドル。

  金スポット価格は反落。一時は3.5%安の1オンス=1882.51ドルと1900ドルを割り込み、約5週間ぶりの大幅安となった。ドル指数の上昇で商品全般への需要が減退した。ニューヨーク時間午後3時20分現在は2.1%安の1910.69ドル。ニューヨーク金先物相場も反落。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は51.50ドル(2.6%)安の1オンス=1910.60ドル。

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