(ブルームバーグ): 半導体メモリー大手のキオクシアホールディングス(旧東芝メモリホールディングス)が、10月6日に予定されていた東京証券取引所への新規株式公開(IPO)を延期する方針を固めた。大口取引先の華為技術(ファーウェイ)に対する米国政府の制裁強化で、キオクシアHDの業績にも不透明感が高まっていることが影響した。

  関係者が匿名を条件に明らかにした。同社は28日に上場に向けて株式の公開価格を発表する予定だったが、同日にも上場の延期を発表する可能性があるとしている。

  上場の延期を巡っては日経ビジネス電子版が27日に先に報じていた。この報道によると、キオクシアHDと筆頭株主の米投資ファンドのベイン・キャピタル率いる日米韓連合は今後も上場を目指す方針を維持し、米中摩擦の沈静化やファーウェイへの出荷再開が可能になる時期をなどを探りながら、上場再申請のタイミングを見計らうことになりそうだという。

  同社は17日、売り出し価格の仮条件を1株当たり2800ー3500円と、8月27日に公表した想定価格3960円を下回る価格を発表していた。

  キオクシアHDは記憶媒体の半導体NAND型フラッシュメモリーを製造する東芝の主力部門だったが、米原発事業の損失を穴埋めするため2018年にベイン主導の「日米韓連合」に2兆円で売却された。議決権の所有割合は日米韓連合が56%、東芝が41%、HOYAが3.1%。IPOは需要増加が見込まれるフラッシュメモリーの生産能力増強に向けた資金確保のほか、大株主による投資回収という側面もあった。

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