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米大統領選の民主党候補、バイデン前副大統領は29日の第1回候補者討論会でトランプ大統領から対中政策について厳しく追及されると見越して、準備を進めている。

  事情に詳しい関係者1人によると、バイデン氏のチームはこの問題が最初の討論会で焦点になると予想していることを非公式に認めている。バイデン氏の顧問らは、トランプ氏がバイデン氏のこれまでの中国政府とのやり取りを批判してくると予想し、中国経済に関する質問に絞って備えている。

  バイデン氏は当選した場合、対中追加関税について廃止、維持、拡大の判断を迫られる。さらにトランプ氏が1月にまとめた第1段階の対中貿易合意についても維持するか、再交渉するか決めなければならない。

  そのほかにも、香港と新疆ウイグル自治区の人権弾圧に関連した中国当局者への制裁措置や、中国のテクノロジー企業による米知的財産へのアクセス制限などの問題もある。

  バイデン陣営の顧問らは、貿易などの国際問題よりも研究開発や米製造業への投資など国内問題を優先する意向を示している。しかし多岐にわたる中国との競合関係は無視し難く、政策アドバイザーのトニー・ブリンケン氏も中国問題の重要性が増していることを認めている。

  ブリンケン氏は先週、米商業会議所主催のイベントで、「中国はますます難題となりつつある。外国が提起する難題の中ではほぼ間違いなく最大だ」と発言。「重要なのは誰が中国に対して強硬で誰が弱腰かではないと思う。米国の安全保障と繁栄、価値を守り、さらに推し進める上で、誰が最も効果的な戦略を持っているかだ」と述べた。

  バイデン氏はこれまでの選挙戦で、中国の経済面での台頭に対してどう対処していくかについて詳細を明らかにしていないが、恐らく、選挙公約によって当選後の政策が縛られるのを恐れているためだと思われる。また場合によっては、現行政策の変更が難しくなることもあり得る。共和、民主両党が議会でテクノロジーや人権、貿易に関して対中強硬策を圧倒的に支持しているためだ。

  トランプ大統領は対中政策での実績についてしばしば言及し、歴代の米大統領で自分が最も強硬姿勢を取り、初めて中国と対決している大統領と自画自賛してきた。トランプ陣営はテレビ広告で、バイデン氏が過去に、中国の台頭は米国にとって良いと発言した部分を取り上げ、強調している。

(バイデン氏の政策アドバイザーの発言などを追加し更新します)

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