(ブルームバーグ): 米ボストン連銀のローゼングレン総裁は8日、新型コロナウイルスの感染拡大前に低金利が長期間続いたことが現在のリセッション(景気後退)深刻化の一因になっているとの見解を示した。

  同総裁はマーケット大学主催のオンラインイベントでの講演テキストで、「現在のリセッションに先立つ低金利環境でリスクが緩やかに増大したことが、感染拡大からの景気回復を一段と難しくする可能性が高い」と分析した。

  ローゼングレン総裁はその上で、「商業用不動産市場での利回り追求や企業の負債比率の増加などリスクの増大は、現在のものも含め景気下降を一段と深刻化させる」と説明した。同総裁は失業率が自身の完全雇用の目安を下回った後、利上げを支持しており、企業のリスクテークの危険性を以前から警告してきた。

  低金利がなお数年にわたり続く可能性が高い中、ローゼングレン総裁は米国の規制枠組みを改善する必要があるとも指摘した。詳細な米経済見通しや現行の金融政策については言及しなかった。同総裁は今年、連邦公開市場委員会(FOMC)の投票権を持たない。

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