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安川電機株が4カ月ぶりの大幅安となった。新型コロナウイルスの感染拡大や米中貿易摩擦の影響で回復に時間がかかり、今期(2021年2月期)の営業利益は前期比7.9%減の223億円となる見通しと9日に発表。市場予想もやや下回った。

  12日の日本株市場で株価は一時前週末比5.3%安の4095円と6営業日ぶりに反落し、下落率の大きさは6月12日(6.2%)以来となった。

  野村証券の野口昌泰アナリストは投資家向けメモで、悪材料として「受注見通しで自動車・エネルギー業界を筆頭に中国以外の地域では緩慢な回復にとどまる見込み」である点を挙げた。

  SMBC日興証券の大内卓アナリストはリポートで、通期配当見通しが24円と前期の52円から減配見通しとなったことはネガティブだと指摘した。

  安川電の発表によると、セグメント別の営業利益予想はACサーボモーターを含むモーションコントロールが1.3%増の208億円と回復するが、ロボットは20%減の52億円を見込む。下期の為替想定レートは1ドル=104円、1ユーロ=123円とした。需要は来年度にかけ緩やかに回復するとみている。

  小笠原浩社長は決算会見で、特に内需が拡大している中国市場で工場設備向けなどの需要が回復しているとし、エネルギーや電気自動車(EV)、半導体関連などで「かなり積極的な動き」もあると説明。次世代通信規格(5G)やスマートフォン関連も投資が回復していると述べた。

  安川電は工場設備向けACサーボや産業用ロボットが主力で、自動車や半導体、スマートフォンメーカーなど幅広い顧客を抱える。決算発表が主な製造業より1カ月ほど早く、先行指標に位置付けられる。

  6−8月期の営業利益は71億円と市場予想を上回った。ACサーボは、中国で5G関連需要の拡大に伴い電子部品や金属加工機向けが伸び、米国などの半導体関連も好調だった。

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