(ブルームバーグ): 東京外国為替市場のドル・円相場は1ドル=105円台前半で推移。米追加経済対策の協議や英国と欧州連合(EU)の通商交渉などに対する不透明感がくすぶる中、五・十日の仲値需要やクロス円(ドル以外の通貨の対円相場)の買い戻しでやや強含んだ後、伸び悩んだ。オーストラリアドルはロウ豪中銀総裁のハト派発言を受けて下落。ポンドはEU首脳会議を控えてもみ合い。

市場関係者の見方

CIBC証券金融商品部の春木康部長

株は米企業決算前の調整や新型コロナウイルスの感染再拡大、米追加経済対策の期待はく落に素直に反応してリスクオフになっているが、為替は手控え感が強まる中で実需のフローと短期のポジション調整に振り回される動きが継続ただ、ドル・円は米大統領選に向けてリスクオフが優勢になりやすく、105円半ばは重いままになるとみている

外為どっとコム総合研究所の神田卓也調査部長

五・十日で仲値付近にかけて実需のドル買い・円売りが出たとみられ、その流れが若干クロス円にも波及している可能性が高いポンドはきのう交渉継続の見込みで買い戻しとなったが、本当に交渉継続が正式に決まるのかまずは注目。ただ、仮に継続となってもまとまるかわからず、最終的にFTA(自由貿易協定)がないまま年末を越えてしまうリスクを考えると上昇していくのは難しいだろう豪雇用統計は予想ほどは悪くなかった感じだが、豪ドルはロウ総裁の講演が効いており、市場は11月利下げを織り込みにいっている

背景

ムニューシン長官は14日、追加経済対策協議について「現時点では選挙前に何かを成し遂げ、実行するのは難しい」と発言英国政府はEU首脳が通商合意成立に向け最後の努力する用意があると示唆する限り、ジョンソン首相が期限に設定した10月15日を過ぎても交渉を続ける見通しと関係者14日の米国株は続落。15日のアジア時間の米株価指数先物もマイナスで推移し、日本株も下落ロウ豪中銀総裁は15日の講演で、0.1%への利下げの可能性に言及したほか、長い年限の債券購入が雇用回復の助けとなるか検討していると発言。これを受け、豪10年債利回りは大幅低下

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