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日本銀行が28、29日に開く金融政策決定会合について、エコノミストのほぼ全員が金融政策の現状維持を決めると予想した。一部には、新型コロナウイルス感染症の影響に対応するための企業の資金繰り支援策の期限延長を決めるとの見方もある。

  ブルームバーグがエコノミスト43人を対象に13ー16日に実施した調査によると、今月の会合で金融政策を据え置くとの予想が98%となり、前回9月会合前の91%から増加した。次の政策変更は、56%が追加緩和を見込む。

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  日本経済が4−6月期を底に持ち直し局面に入る中、エコノミストの多くは金融政策運営は当面は現状維持とみている。岡三証券の愛宕伸康チーフエコノミストは「企業の資金繰りや金融市場の安定化を意識しつつ、これまで日銀が実施してきたコロナ対策の効果を見極めるとき」との見方を示す。

  ただ新型コロナの影響の収束が見通せない状況に変化はなく、コロナ対応として実施しているコマーシャル・ペーパー(CP)と社債の増額買い入れや、新型コロナウイルス感染症対応金融支援特別オペについては、95%が来年3月末の期限を延長するとみている。

  うち今回の会合で延長を決めるとの見方が13%で、12月会合と来年1月の会合がそれぞれ43%だった。黒田東彦総裁は23日の会見で、同プログラムの期限延長は「十分にあり得る」と語っている。

  会合では、「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」も議論される。エコノミストの多くは新たに示す実質経済成長率通しは7月の同リポートと大きな変化はないとみており、予測の中央値では2020年度がわずかに下方修正されるとの見方だ。

出所:日銀、ブルームバーグ

  消費者物価(生鮮食品除く)は、「Go To トラベル」など制度的な要因もあり前年比マイナスに落ち込んでおり、2%の物価目標に遠い姿が示されることは一致した見方だ。

  みずほ証券の上野泰也チーフマーケットエコノミストは「物価安定の目標の2%は事実上棚上げの状態が続く」と分析。オックスフォード・エコノミクスの長井滋人在日代表も「展望リポートで物価見通しが下方修正されても政策対応がないことは失望を生まない。日銀としては比較的やり易い政策運営環境にある」と述べた。

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