(ブルームバーグ): 世界の主要中央銀行を率いる総裁らは、新型コロナウイルスの感染拡大を巡り、政府による新たな規制措置や緩慢な景気回復、雇用へのリスクといった警告を改めて発し、パンデミック(世界的大流行)の悪影響はまだ終わっていないとの認識を明確に示した。

  グループ・オブ・サーティ(G30)が主催したオンライン会議では、ユーロ圏と日本、英国の中銀総裁がそろって経済に対する懸念を表明。3者とも経済の先行きには依然下振れリスクが存在すると述べ、当面は支援が必要になるとのシグナルを発した。日本銀行の黒田東彦総裁は、状況が悪化すれば日本経済がリセッション(景気後退)に陥るリスクがあると警告した。

  黒田総裁は「日本は改善基調をたどるとみられる。だがこの見通しは極めて不透明だ」と指摘。「成長期待が下がり、金融システムが不安定になれば、経済は本格的なリセッションに陥りかねない」と述べた。

  また欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は、新型コロナ感染拡大を抑制するために域内各国が導入を進めている新たな行動制限が景気回復を一段と遅らせるとの考えを示した。

  ラガルド総裁は、「回復は依然として不確実で、むらがあり、完全ではない」とした上で、「域内各国が進めている新たな行動制限が企業や家計の先行き不透明感を一層高めるだろう」と語った。

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