(ブルームバーグ): 英アストラゼネカとオックスフォード大学が開発中の新型コロナウイルス感染症(COVID19)ワクチン候補のブラジルでの治験中に死亡した被験者1人は、実際のワクチンの接種を受けていなかった。事情に詳しい関係者1人が明らかにした。情報の非公開を理由に匿名で語った。

  ブラジル国家衛生監督局(ANVISA)は、被験者の死亡について19日に報告を受け、同治験の安全性を評価する国際委員会の部分的な報告も受け取ったことを明らかした。同委は治験の継続を提言したという。

  アストラゼネカは守秘義務と臨床試験規則のため、個別のケースについてはコメントできないとした。オックスフォード大の広報担当スティーブン・ラウズ氏は発表資料で、独立した立場による慎重なレビューの結果、同大学としては同ワクチンの安全性について懸念していないとし、ブラジル当局が試験継続を勧告したとコメントした。

  アストラゼネカの米国預託証券(ADR)は21日に一時3.3%下落したが、その後は下げ幅を縮小した。

  アストラゼネカの治験は、英国の被験者1人に症状が現れたため9月に全世界で中断された。その後、英国とブラジル、南アフリカ、インドでは再開されている。

J&Jとアストラのワクチン治験、今週にも再開−スラウイ氏

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