(ブルームバーグ): 日本航空(JAL)系列のLCC(格安航空会社)が、来年以降に予定する国際線強化を見越し、グループ内外から100人程度の人材採用を予定していることが分かった。JALの広報担当者が明らかにした。

  採用を予定するのはJALの完全子会社のLCC「ZIPAIR Tokyo(ジップエア トーキョー)」。JAL広報担当者によると、ジップエアで来期(2022年3月期)に2機の機体(ボーイング787)を新たに導入することなどを踏まえての措置。

  採用する人材については新型コロナウイルスの影響で余剰となっているJALのグループ会社からフライトアテンダントを中心に受け入れるほか、パイロットなどについては一部、外部から採用する可能性もあるという。

  新型コロナの影響で世界各国で移動制限措置がとられたことなどから航空会社の多くが需要急減に苦しんでいる。LCCでは海外で経営破綻する会社も出ているほか、国内ではエアアジア・ジャパンが日本事業から撤退する方針を示した。こうした中で、ジップエアの新規採用は異例の取り組みだ。

  JAL広報によると、JALではコロナ禍以前から国際線事業を重視してきた。コロナ禍で出張などビジネス利用の回復には長い時間がかかると見込まれているのに対し、観光需要はより早いタイミングで回復に向かうと見ており、その流れに遅れず需要を取りきる狙いがあるとしている。

  国内の観光需要を喚起するための政策「GоTоトラベルキャンペーン」導入などで国内線の需要回復傾向が続いているのに対し、国際線はいまだに減便率が90%を上回っている状況が続いており、本格的な回復の兆しは見えていない。

  18年に設立されたジップエアでは、今月にバンコク線を就航させるほか、国土交通省からハワイ・ホノルル線就航の認可取得も目指している。ジップエアの採用拡大方針については読売新聞が先に報じていた。

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