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日本銀行は28、29日の金融政策決定会合で、新型コロナウイルス対応を含めて現行の金融政策の継続を決めると見込まれている。会合と黒田東彦総裁の記者会見では、新たに示す経済・物価シナリオや、長引くコロナ禍での金融政策運営と金融システムに関する見解などが注目点となる。  ブルームバーグがエコノミスト43人を対象に13−16日に実施した調査では、今回の会合で金融政策を据え置くとの予想が98%に上った。三菱UFJリサーチ&コンサルティングの小林真一郎主席研究員は、景気の緩やかな持ち直しと為替相場の安定を背景に「今回の金融政策決定会合では政策変更は見送られる見込み」としている。日銀サーベイに関する記事はこちらをご覧ください

  複数の関係者によると、会合後に公表する経済・物価情勢の展望(展望リポート)では、政府の観光支援事業「GoToトラベル」に伴う宿泊料の下落を考慮し、2020年度の消費者物価(除く生鮮食品、コアCPI)の前年度比見通し(0.5%下落)の引き下げを議論する見通し。見通しを修正した場合でも、前回7月時から経済と物価に関する全体的な見方にほとんど変化がない点を強調する見込み。

  日本経済は輸出・生産を中心に持ち直しの動きが続いているが、鈍い個人消費や設備投資など内需動向に関する評価や分析も注目される。

  コロナ禍で金融緩和政策の長期化が避けられない中、金融仲介機能や金融システムへの影響を巡る議論も焦点となる。日銀は22日公表した金融システムリポートで、コロナの影響で実体経済が停滞する場合、資金需要の低迷や金融機関の自己資本比率の悪化を背景に、22年度には国内貸し出しが減少に転じるとの分析結果を示した。

  コロナ対応で加速する資産買い入れや貸し出しは日銀資産を一段と拡大させており、持続性や市場機能への影響に関する黒田総裁の見解にも関心が集まっている。

  エコノミストの多くは、コロナ対応のコマーシャルペーパー(CP)・社債の増額買い入れや新型コロナウイルス感染症対応金融支援特別オペについて、来年3月末の期限が延長されると予想している。一部は今回会合での決定を見込むが、桜井真審議委員は21日の会見で、資金繰り支援の延長判断について「現時点では丹念に点検していくということでいい」と語った。

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