(ブルームバーグ): 米大統領・議会選挙を控えた2日、社債に投資する世界最大の上場投資信託(ETF)から過去最大規模の資金が引き揚げられた。

  ブルームバーグがまとめたデータによると、「iシェアーズiBoxx米ドル建て投資適格社債ETF」(銘柄コード:LQD)から2日に14億ドル(約1463億円)を超える資金が流出した。相場のボラティリティーが目立ち、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が米企業の信用力に打撃を与えているのが背景だ。

  これ以前に資金流出が最も多かったのは、新型コロナの感染拡大が広範にわたる市場の混迷をもたらした今年2月下旬の11億ドルだった。しかし米選挙がなかったとしても、LQDのリスクは静かに高まっている。格下げや起債ブームに伴い、LQDに組み込まれている「BBB」格付け債は過去最多に迫っていた。

  10月末時点でLQDの保有銘柄2321本のうちBBB格付けの社債は1150本だった。ブルームバーグ・インテリジェンスのジェームズ・セイファート氏は、今回のように不透明感が極めて高い状況では投資家が選択先のファンド内容をよく調べる必要があることを浮き彫りにしていると指摘する。

  セイファート氏は「トリプルBマイナスの債券はハイイールド債に格下げされ、売りを浴びるリスクが伴う」と指摘。「追加のロックダウン(都市封鎖)やさらなる経済への打撃が予測される時代において、こうした状況は確実にリスクだ」と述べた。

  

©2020 Bloomberg L.P.