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中国銀行保険監督管理委員会(銀保監会)は14日、金融イノベーション(技術革新)の中で「大き過ぎてつぶせない」企業が生まれるリスクを減らす意向を示した。国内金融システムへの影響を巡り、大手テクノロジー各社を一段と厳しく監督することを示唆している。

  北京で開催された「財新サミット」で銀保監会のリスク担当責任者、肖遠企氏は「金融イノベーションが寡占と過剰なリターンをもたらし、公益を損ねてはならない」と述べた上で、イノベーションに隠れて企業が公正な競争のルールを破り、自社を利することがあってはならないと主張した。

  肖氏の発言は、アリババグループや同社傘下のアント・グループ、 テンセント・ホールディングス(騰訊)などのテクノロジー企業に対する姿勢を中国政府が厳しくしていることを裏付けている。当局は最近、オンライン融資の新たなルールや寡占的な慣行の排除を狙った規制を打ち出し、こうした企業の力を抑えようとしている。アントの350億ドル(約3兆6600億円)規模の新規株式公開(IPO)は今月、上場直前で中止された。

  肖氏は第三者決済やオンライン融資といった新しい金融形態が生まれ、伝統的な銀行システム外でファイナンス規模が膨らんでいるが、こうした形はなお金融仲介の範囲内にとどまっていると指摘した。

  当局は効率性を高め社会福祉を向上させる金融イノベーションを奨励し、フィンテックの発展を「常に支援し容認している」が、金融やテクノロジーを問わず、最終的にリスクを負う企業は資本や流動性、コンプライアンス(法令順守)を巡るより厳格な要件に従う必要があるとも語ったが、詳細には触れなかった。

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