(ブルームバーグ): 欧州連合(EU)加盟各国は28日、一段の市場開放につながる中国との投資協定交渉の妥結への支持を示唆した。

  各国の大使はEU行政執行機関である欧州委員会に対し、数日内に中国政府との交渉をまとめるよう促した。ブリュッセルでの協議は非公開だとして匿名を条件に欧州当局者が話した。別の当局者は欧州委が近く合意案を発表する可能性があると説明した。

  2013年に始まった中国とEUの投資協定交渉がうまくまとまれば、任期切れが迫るトランプ米大統領が掲げてきた多国間秩序への挑戦、「米国第一」に対抗することになる。

中国、EUとバランスの取れた投資協定締結目指す−商務省

  EUは中国と投資協定を結ぶことによって、自動車やバイオテクノロジーなどの産業への投資で中国市場へのアクセスが広がる。さらに、協定は市場をゆがめていると欧米が見なす産業補助金や企業に対する国家の統制、強制的な技術移転など中国の根本的な政策にもメスを入れることになる。

  一方、中国にとってEUとの協定は、地政学上の主流派と自らを位置付ける主張を裏付けるとともに、中国からの投資に対するEUの厳しい姿勢に由来するリスクも抑制できる。また、中国が以前から求めてきたEUとの自由貿易協定(FTA)交渉の開始にも弾みがつく。EU側は投資協定の締結が先との立場を取ってきた。

  EUと中国は昨年4月に20年末までの投資協定交渉妥結を目指す方針を確認していた。

  中国外務省の汪文斌報道官は北京で29日開いた定例記者会見で、EUとの交渉で大きな進展があったと述べた。「互いの努力により交渉はこのところ大きな達成を遂げ続けている」と説明、「将来の貿易に向け健全な枠組みを提供し、双方の国民・市民に利益をもたらす合意に早期に達することができると期待している」と語った。

(最終段落に中国外務省の記者会見を追加して更新します)

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