(ブルームバーグ): 米株式市場はウォール街の歴史で変動が最大級となった2020年を終えた。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で米株は3月に急落したが、その後思いもよらない回復を遂げた。  S&P500種の年初来の上昇率は16%超。祝日で取引日が少なかった今週は1.4%高で、株価は上向きで越年した。  投資を続けるには鋼のような頑健な精神が必要だったが、そうした投資家は十分に報われた。米株は過去最高値を更新し、社債利回りは最低水準に低下。ビットコインから新規株式公開(IPO)まで至る所で投機マニアが現れた。  結果的には、主要な資産クラスの大半が歴史的な金融緩和の下で相当の利益を計上している。

  フィデリティ―・インタナショナルのグローバル最高投資責任者(CIO)、アンドルー・マカフェリー氏は「2020年は常にベストシナリオを信じた投資家が、米連邦準備制度理事会(FRB)や他の各国中銀の流動性供給で支援された」と指摘。「21年の経済の実体がこの楽観論に必ずしも合致するとは限らないことを懸念している」と語った。

新型コロナ下の勝者

  新型コロナの感染拡大でマレーシアの手袋メーカーなどの株価が急騰したが、コロナ下の最大の勝者の1つはバイオテクノロジーのモデルナだ。同社のコロナワクチンは米食品医薬品局(FDA)から緊急使用を許可され、20年の株価上昇率は400%を大きく上回った。これに対してファイザーはワクチンの緊急使用許可を最初に受けたにもかかわらず、株価は年間でほぼ変わらず。

巣ごもり需要

  世界各国がロックダウンに動く中で、企業はホワイトカラーの人々が通常かそれに近い仕事を続けることができるようにすれば利益を得られた。ビデオ会議サービスのズーム・ビデオ・コミュニケーションズはその筆頭だ。株価は一時の目のくらむような高値からは値を下げたが、年間の上昇率は依然として約400%だ。

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