(ブルームバーグ): 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を機に自国の産業力強化を図りたい中国は、財務改善できなければ退場せよと国内企業に迫っている。

  何年にもわたり非効率な企業の生き残りを許してきた中国政府だが、今は破綻を容認。国による暗黙の保証があると以前見なされてきた有名企業を含め債券デフォルト(債務不履行)は2020年に過去最大の300億ドル(約3兆900億円)に達した。信用格付け会社に対する厳しい調査と処分も増え、本土取引所内の主力市場では昨年、少なくとも16銘柄が上場廃止となった。1999年以来の多さだ。

債務削減を織り込み始める中国金融市場−景気回復と通貨高で改革余地

  この傾向は2021年も強まりそうだ。中国人民銀行(中央銀行)が金融環境を引き締め、キャッシュフローが十分でない民間企業や国有企業の生き残りが難しくなる一方で、景気回復と人民元の強さが、政策当局に金融システム内の債務削減を重視する余力を大きくしている。

  マッコーリー・グループの中国経済担当責任者、胡偉俊氏は「中国が金融リスクをコントロールするのは良い事だが、極端な状況でなければ企業が救済されなくなるというのは悪い事だ。金融政策引き締めに向け政府は堅調な成長持ち直しを最大限に生かしたい考えで、資金確保で困難に見舞われる企業が増えるだろう」と話している。

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