(ブルームバーグ): 米アップルが進める自動運転の電気自動車(EV)開発は依然として初期段階にあるため、投入は少なくとも5年先になりそうだ。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

  アップルには駆動システムや車両の内装や外装を開発するハードウエアのエンジニアの小規模チームがあり、最終的に車両を出荷することが目標。従来のプロジェクトの重点は基盤となる自動運転システムの開発が中心だっただけに、一段と野心的な目標を掲げている。同社はEVメーカー、テスラの元幹部も同プロジェクトにより多く参加させている。

  プロジェクトに関わるアップルのエンジニアの一部には、計画が前進すれば5年から7年で製品発売も可能との見方がある。生産段階には程遠く、スケジュール変更も考えられると警告した。関係者は機密の内部情報だとして匿名を条件に話した。チームの大多数は現在、在宅勤務もしくは限られた時間だけオフィスで勤務しており、完全な車両の開発能力が抑制されているという。同社広報担当はコメントを控えた。

  アップルのEVはテスラや新興のルーシッドモーターズの製品や、大手自動車メーカ−の独ダイムラーの「メルセデス・ベンツ」、ゼネラル・モーターズ(GM)の「シボレー」と競合しそうだ。アップルにとって重要な差別化要因は、自動運転システムを統合する同社の能力で、自社でソフトウエアとセンサーのハードウエア、半導体技術を開発する高コストのイニシアチブだ。

  アップルは自社で製品を製造しておらず、車両でも同じアプローチを取る可能性がある。だが、どの企業が車両を組み立てるのかは不明。約5年前に行った初の試みでは、アップルは自動車業界の受託製造大手、カナダのマグナ・インターナショナルのエンジニアらと協力した。ロイターは最近、アップルが早ければ2024年の自動車生産開始を目指していると報じている。

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