(ブルームバーグ): 菅義偉首相は18日午後、衆院本会議で就任後初めての施政方針演説を行い、民間や海外からの環境投資を促すための「金融市場の枠組み」をつくると表明した。次の成長の原動力として「グリーン」と「デジタル」政策を進める考えだ。

  演説では、「民間企業に眠る240兆円の現預金、さらには3000兆円とも言われる海外の環境投資を呼び込む」と訴えた。グリーン成長戦略を実現することで、2050年には年額190兆円の経済効果と大きな雇用創出が見込まれるという。

  今秋、デジタル庁を創設し、国全体のデジタル化を主導する考えも強調。民間企業に対しても、デジタル投資を税制によって支援するとした。 

  「経済あっての財政」との考え方の下、当面は新型コロナウイルス感染症対策に全力を尽くし、「経済再生に取り組むとともに、今後も改革を進める」と述べた。

  コロナへの対応では、特措法を改正し、罰則や支援に関して規定することで、飲食店の時短営業の実効性を高めるとした。テレワークの7割実施や不要不急の外出自粛要請などの対策によって、専門家が緊急事態宣言のレベルとする「ステージ4」(爆発的感染拡大)を早急に脱却すると話した。  

  夏の東京五輪・パラリンピックは、「人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証しとして、また東日本大震災からの復興を世界に発信する機会としたい」とした上で、「感染対策を万全なものとし、世界中に希望と勇気をお届けできる大会を実現するとの決意の下、準備を進めていく」と述べた。

©2021 Bloomberg L.P.