(ブルームバーグ): 次期米財務長官に指名されたジャネット・イエレン氏は19日、バイデン次期大統領が掲げる1兆9000億ドル(約197兆円)規模の経済対策は必須の支援措置だとして支持を求めたが、共和党からは早速反発の声が上がった。イエレン氏は上院財政委員会での承認公聴会に臨んだ。

  公聴会で同氏は、新型コロナウイルスで打撃を受けている経済を立て直すための支出を「惜しむことこそ不経済だろう」と主張。米国債利回りが歴史的な低水準にある中で、利子の支払いが経済に占める比率は今、2008年の金融危機前よりも低いと強調した。

  イエレン氏は失業者や中小企業への支援が「最大の費用対効果」をもたらすことになると述べ、コロナ禍にある経済を救済する取り組みで「大胆な行動」を議員らに求めた。

  バイデン氏の大型景気刺激策に対し、共和党はその規模や内容からすでに消極的だ。先週打ち出された案には、民主党が長らく訴えてきた時給15ドルへの最低賃金引き上げや、病気や家族の事情による休暇制度の拡充などが盛り込まれている。

  上院財政委員会のチャック・グラスリー委員長(共和)は公聴会の冒頭で、「今は一連のリベラルな経済構造改革を片っ端から実行していく時ではない」とし、昨年12月には9000億ドル規模の経済対策が承認されたばかりだと述べた。

  スーン共和党上院院内幹事は、政府支出の増加をまかなうための債務拡大について、「いつの時点で多過ぎとなるのか」と質問。これに対しイエレン氏は、時間と共に「連邦予算を持続可能な軌道に乗せることは必須」だが、経済成長を支えるための投資を現段階で行わなければ、状況は悪化することになると述べた。

  また「金利が非常に低い時は長期債を発行して資金調達する利点はある」と指摘。50年債について検討する考えを明らかにし、この年限の国債が市場でどう受け止められるか精査したいと語った。

  その他の指名公聴会での主な発言は以下の通り。

米国は弱いドル目指さないと表明。「競争上の優位性を得るために弱い為替相場を目指すことはない」最低賃金を引き上げた各州の分析では、雇用の損失が「あったとしても、最小限にとどまる」バイデン政権は中国の「不公正な」貿易・経済慣行に対抗する用意があると指摘。「中国は製品のダンピング(不当廉売)や貿易障壁の構築、自国企業への違法な補助金付与で米企業を圧迫している」

(6段落目以降を追加して更新します)

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