(ブルームバーグ): 馬雲(ジャック・マー)氏率いる巨大インターネット企業アリババグループによる独占的慣行の疑いで中国当局が調査を開始してから、富裕層投資家が同社株の処分を急いだことが、シティグループのプライベートバンク部門のリポートで分かった。

  19日に公表された同リポートによると、超富裕層顧客の「多く」は調査の報道を受け、アリババ株の保有を縮小ないし、手放した。中国株式市場はそれ以前には、超富裕層顧客からかなりの投資マネーを昨年後半に集めていたという。

  かつて経済的繁栄のけん引役と中国の優れた技術力の象徴として称賛されたアリババとテンセント・ホールディングス(騰訊)などの競合企業は、数億人のユーザーを集め中国の日常生活のほぼ全ての面で影響力を高めた後、規制当局からの強まる圧力にさらされている。アリババ傘下の決済会社アント・グループによる350億ドル(約3兆6300億円)規模の新規株式公開(IPO)は昨年突然停止され、アリババの米国預託証券(ADR)は昨年10月下旬以降2割余り下落した。ブルームバーグ・ビリオネア指数によれば、馬氏の資産529億ドルの約4分の1強をアントが占める。

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