(ブルームバーグ): 米雇用者数は1月に小幅な増加にとどまり、労働市場の回復は2カ月連続で期待外れとなった。多くの失業者にとって見通しは依然厳しく、一段の景気刺激策が必要との見方を裏付ける格好となった。

  1月のデータは新たな大規模経済対策が必要との論拠を強める可能性がある。バイデン大統領は1兆9000億ドル(約200兆円)規模の経済対策を提案したが、多くの共和党議員は一段の支援には消極的で、昨年12月に成立した9000億ドル規模の支援策が経済に行き渡るのを見極めたい意向だ。

  大統領経済諮問委員会(CEA)のメンバーであるヘザー・ブシェイ氏は統計発表後にブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「さらなる支援がなければ、米経済は苦難が続くことになる」と指摘。「われわれは行動し続ける必要がある。早急にやらなくてはならない」と話した。

バイデン米大統領顧問、雇用統計は支援の必要性を明確に示している

  民間雇用者数はわずか6000人増。小売りや運輸・倉庫、娯楽・ホスピタリティーでの雇用削減で伸びが抑制された。他の業界も雇用の伸びは小幅にとどまった。

  一方で明るい材料もあり、労働時間が増えたほか、人材派遣サービスでの雇用は3カ月ぶりの大幅増となった。これは今後数カ月の採用増加につながる可能性がある。

  週平均労働時間は35時間(前月34.7時間)と、2006年のデータ集計以降で最高水準。人材派遣サービスの雇用は約8万1000人増えた。

  バンク・オブ・アメリカ(BofA)のエコノミスト、ジョセフ・ソン、アレクサンダー・リン両氏は雇用統計について、「労働市場が足踏みしていることを示している」とリポートで指摘。「ただし、今後の状況改善を示唆する初期的兆候も見られる」と述べた。

  平均時給は前月比0.2%増。前年同月比では5.4%増えた。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)期間は雇用増減の規模などが大きいため、こうした数字の解釈が難しい状況が続いている。

  失業者のほぼ40%が27週間以上にわたって職探しをしている長期失業者となっている。1月の長期失業者は400万人を若干上回る水準で、前月からほぼ変わらず。

  政府が同時に発表した修正値によると、2020年には930万の雇用が失われた。

  統計の詳細は表をご覧ください。

(CEAメンバーやエコノミストのコメントのほか情報を追加し、更新します)

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