(ブルームバーグ): タイ経済は昨年10−12月(第4四半期)に落ち込み幅を縮小し、回復基調を維持した。政府の刺激策や国内需要が下支えとなった。ただ、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の影響で、通年では1990年代後半のアジア金融危機以降で最悪のパフォーマンスとなった。

  国家経済社会開発庁が15日発表した10−12月の国内総生産(GDP)は前年同期比4.2%減と、7−9月(第3四半期)の6.4%減から改善。ブルームバーグがまとめたエコノミストの予想中央値は5.4%減だった。前期比では季節調整済みで1.3%増と、ブルームバーグ集計の予想中央値の0.8%増を上回った。

  2020年通年のGDPは前年比6.1%減と、金融危機時の1998年(7.6%減)以来の大幅な落ち込みとなったが、エコノミスト予想の6.4%減よりもマイナス幅は小さかった。19年は2.3%増だった。

  コロナのパンデミックはタイ経済の主要なけん引役である観光業と貿易に特に大きな打撃を与えた。政府は、10−12月に打ち出した税制上の優遇措置や510億バーツ(約1800億円)規模の刺激策のほか、12月中旬の感染再拡大を受け、1−3月に2100億バーツ規模の現金給付を行うなど、一連の対応策を講じてきた。

  国家経済社会開発庁は2021年の成長率見通しを2.5−3.5%と、11月時点の見通しの3.5−4.5%から下方修正した。財務省と中央銀行の見通しはそれぞれ2.8%、3.2%となっている。

  タイ銀行(中央銀行)は今月3日、政策金利を過去最低の0.5%に据え置いた。

タイ中銀、政策金利を過去最低の0.5%に据え置き−全会一致

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