(ブルームバーグ): ゲームストップ株乱高下の話題は沈静化したが、同じような熱狂は今も市場のあちこちに見られる。ペニー株(超低位株)を巡るセンチメントの過熱ぶりは、米証券取引委員会(SEC)の目を引いている。

  厳しい規制の対象ではない銘柄が売買される取引プラットフォームでは、ソーシャルメディアでの関心をきっかけに売買が急増することがしばしばある。こうしたプラットフォームでの取引は昨年12月に1兆株を超え、今年1月も再び突破。2月は1日当たりでこの水準を64%上回り、このままいけば2兆株に迫る。

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  この大騒ぎに規制当局も注意を払い、SECはスペクトラサイエンス株の取引を停止した。同銘柄は2021年に入って633%値上がりした。何年も財務報告書を出さず電話もつながらない企業について、「ソーシャルメディアの複数のアカウントが協調して人為的に株価に影響を与えた」可能性があると、SECは命令書で指摘した。

  TDアメリトレードのシニアマーケットストラテジスト、ショーン・クルス氏は「店頭で取引されている銘柄の取引が停止されるのは、ペニー株の多くで珍しいことではない」が、「SECは今、一部の動きを何がけん引しているのか疑問を抱き注視している」と話した。

  スペクトラサイエンスは、名前も知られていなかったようなペニー株が突然センセーションを巻き起こす現象の一例にすぎない。今年に入ってからどの営業日にも、似たような事例が十数件あった。多くの場合、ストックウィッツやツイッターなどのソーシャルメディア、その他のオンラインチャットで取り上げられるのが値上がりの前兆になる。

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