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米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、金融当局として米経済への支援を弱める時期からは程遠いとの認識を示唆した。その上で、年内に経済活動の正常化と改善が進むことへの期待感を表明した。

  議長は23日、上院銀行委員会で証言。「経済は金融当局の雇用と物価の目標達成からは程遠い状況にあり、一段と顕著な進展を遂げるまでにはしばらく時間がかかりそうだ」と述べた。

  議長はまた、政府による大規模な追加経済対策や新型コロナウイルスワクチンの接種を受ける米国人が増えてこれまで累積していた需要が顕在化することに伴うインフレ加速懸念に対しては、それほど重大視しなかった。また株式市場に動揺をもたらしている最近の債券利回り上昇については、力強い経済見通しに対する「確信の表れ」だと指摘した。

  金融当局は現在、月額1200億ドル(約12兆6140億円)のペースで債券を購入しており、最大限の雇用と物価安定に向けて「一段と顕著な進展」が見られるまで同ペースでの購入を継続すると表明している。

  パウエル議長は債券利回り上昇の理由を見極めることが重要だと指摘。「ある意味、力強く完全な回復を得るという市場の確信の表れといえる」と述べた。

  経済の見通しについて議長は、「現在直面する厳しい状況を過小評価すべきではないが、年内の見通し改善も示唆される」と指摘。「特に現在も見られるワクチン接種の進展が、活動正常化のスピードを速める上で助けとなろう」と語った。

  冒頭証言後の質疑応答では、今年の米成長率が6%になることもあり得ると述べた。昨年はマイナス2.5%だった。

  一方、「高失業は低賃金労働者のほか、アフリカ系米国人やヒスパニック系などマイノリティーの間で特に深刻だ」とし、「経済的混乱は多くの人の生活を一変させ、将来に対する多大な不透明感を生み出した」と指摘した。

  議長は最大限の雇用達成のほか、インフレ率が2%に上昇し、それをやや上回る水準で定着する軌道に乗るまで政策金利をゼロ付近に据え置くことを改めて表明した。

  パウエル議長は「インフレ率が厄介な水準に上昇する状況にはならないと考えている」と述べた。

  パウエル議長は経済活動が事実上停止し物価上昇が抑えられた1年前との比較という意味で、インフレ率は今後数カ月にわたって加速が見込まれるとしつつ、そうした影響は一時的なものにとどまるとの認識を示した。

  このほか、ワクチン接種が進むにつれて累積需要が顕在化することも年内に物価を押し上げる可能性があると指摘。ただインフレ率の上昇が大きくなったり、長期間持続したりすることはなさそうだとの見解を示した。

(インフレや債券利回りについての発言を加え、更新します)

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