(ブルームバーグ): 米国債利回りが1年ぶり高水準となった後、アジアと欧州の中央銀行は市場混乱の鎮静化に動いた。

  オーストラリア準備銀行(中銀)は3年物国債30億豪ドル(約2500億円)相当を26日の予定外のオペで買い入れると発表。韓国は今後数カ月の購入計画を打ち出した。欧州中央銀行(ECB)のシュナーベル理事は、利回り上昇が成長を損なうならば追加措置が必要かもしれないと発言した。

ECB、利回り上昇が成長損なえば追加措置必要にも−シュナーベル氏

  日本銀行の黒田東彦総裁は、長期金利を誘導目標のゼロ%程度から上げていくことはないとし、イールドカーブ全体を低位で安定させることが重要だと述べた。

日銀総裁、長期金利はゼロ%から上げない−低位安定が重要

  中銀の対応は債券投資家を落ち着かせたようにも見えるが、景気回復のペースを巡るトレーダーと中銀の深い認識の差は縮まりそうにない。当局者らは市場に広がるリフレトレードが新型コロナウイルス危機からの経済の回復を妨げることを懸念している。

  みずほ銀行の経済・戦略責任者、ビシュヌ・バラサン(シンガポール在勤)は、「今はリフレを抑制することが必要だ。中銀は利回りの急激な上昇と闘っている。中銀の信頼性もかかっている。緩和的な政策を維持したいならば、市場が暴走しているように見える時には行動しなければならない」と語った。

  豪中銀が購入に踏み切った豪3年債の利回りが落ち着き、米時間25日に1.61%に達していた米10年債利回りも低下。シュナーベル氏の発言後にドイツ30年債利回りは6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下し0.19%となった。

債券市場スナップショット

10年物米国債、4bp低下の1.48%3年物豪州債、1bp低下の0.12%30年物独国債、6bp低下の0.19%

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