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日本の長期金利は上昇した。欧米の長期金利が大幅上昇したことに加えて、この日に実施された30年利付国債入札が低調となったことを受けて売りに拍車が掛かった。

  長期金利は前日比2ベーシスポイント(bp)高い0.135%をつけた。3日の海外市場で米10年物国債利回りが1.5%近くまで跳ね上がり、独10年物国債利回りも大幅上昇。先週末に一時0.175%と5年ぶりの高水準を付けた後は低下に転じたが、海外金利の上昇を受けて再び売られた。

  SMBC日興証券の奥村任ストラテジストは、「米国債市場は、米連邦準備制度理事会(FRB)理事の金利上昇を警戒した発言でいったん買い安心感も出たが、再び金利が上昇しており、債券市場はまだ不安定だ」と指摘。日本銀行が行う政策点検についても「年度末に向けた不安材料」という。

  国内外の長期金利上昇に対して、市場は各国中央銀行の姿勢を注視する展開が続いた。ブレイナードFRB理事が2日の講演で米長期金利上昇をけん制したことが金利低下を促した一方、3日には欧州中央銀行(ECB)当局者から債券利回りの上昇を抑えるために劇的な行動が必要とはみていないとの見方が示された。こうした中、4日に行われるパウエルFRB議長の講演に注目が集まっている。

  日銀の片岡剛士審議委員は3日の会見で、日本の長期金利の上昇は米国の金利上昇や政府の経済対策などを踏まえた動きと分析し、突発的に大きく上昇すれば抑制措置を講じる可能性があるとしたが、現状は「そこまで行っていない」と述べた。

  みずほ証券の松崎涼祐マーケットアナリストは、日銀が行う政策点検の内容は依然として不透明感が強いとする一方、「点検を表明した昨年12月に比べて、金利水準自体はかなり上昇しており、さらに上昇を促すようなことはしないのではないか」との見方を示した。

30年債入札

  財務省が実施した30年国債入札は、最低落札価格が100円00銭とブルームバーグがまとめた市場予想中央値を15銭下回った。応札倍率は2.77倍と2016年7月以来の低水準、テール(最低と平均落札価格の差)は22銭と前回9銭から拡大した。

  SMBC日興証の奥村氏は、「弱い結果だ。きのうまで先回りした買いが入って利回りが低下していた上、米国債市場がまだ不安定なことがネガティブに働いた」と指摘した。

備考:30年利付国債の過去の入札結果

新発国債利回り(午後3時時点)

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