(ブルームバーグ): 債券市場では、リフレトレードの1つである利回り曲線のスティープ化を再び見直す動きが広がりつつある。数カ月前には考えにくかった経済成長やインフレの見通しが、ここにきて一挙に強まっているためだ。

  昨年12月時点では米金融当局は長期国債利回りを抑制する可能性が考えられていたが、現在問題となっているのはより期間の短い5年債利回りだ。ここ数週間は不安定な動きを示し、当局者が示唆してきたより恐らく丸1年早い利上げ開始が必要になるとの観測で急上昇している。これを受け、刺激策に後押しされた景気回復論に勢いが付いてきたばかりの中で、リフレトレードではおなじみの5年債と30年債の利回り格差拡大見通しに混乱が生じている。

  ただ、一段の利回り上昇がなお広く予想されているため、利回り格差が拡大するとの見通しは失われたわけではない。見直しが必要なだけだ。5年債ではなく、2年債との比較に切り替えるなどだ。

  こうした中で、16、17両日に開かれる連邦公開市場委員会(FOMC)への注目度が高まっている。来年終盤にも金融引き締め局面入りするとの市場の観測に金融当局が立ち向かう最新の機会となる。

  バークレイズのグローバル米国債取引共同責任者、ケビン・ウォルター氏は、市場の予想に対し米金融当局は反対するのか、容認するのか微妙なかじ取りを迫られると指摘した。

  ウォルター氏は金融当局が反対しない場合、イールドカーブの中期ゾーンである「ベリーに一段の圧力がかかる可能性がある」と語った。

  スワップ市場は2022年末ごろまでの利上げ開始の確率を約75%と織り込んでいる。ウォルター氏は今週のFOMCでの主な政策変更を予想しておらず、当局者らが23年末までの政策金利据え置き予測を継続すると見込んでいる。

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