(ブルームバーグ):

年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の山口広秀経営委員長(70)は5日の就任記者会見で、日本株への投資は市場への影響を考えながら行っており、株価をゆがめてはいないとの見解を示した。

  山口氏は、GPIFは「国際的な分散投資も行っており、日本株のみに投資しているわけではない」と説明。日本市場も十分に大きな規模があり「株価を何らかの形でゆがめるというようなことはGPIFの運用について言えばない」と述べた。

  2020年末の国内株式市場に占めるGPIFの保有比率は約6%。20−24年度の基本ポートフォリオ(資産構成割合)は国内外の株式・債券が4分の1ずつとなる。年金の財政検証や積立金の運用目標(賃金上昇率プラス1.7%)を踏まえ決まった。

  1日付で就任し、任期は5年。経営委員会は、世界最大の年金基金であるGPIFの基本ポートフォリオ(資産運用割合)など重要事項を決定し、執行部の業務執行を監督する。経済や金融、資産運用、経営管理に詳しい9人で構成する。

  山口氏は、ESG(環境・社会・企業統治)については「長期的に取り組むことを通じて成果をあげていく」と説明した。経営委員会としても執行部から投資状況の報告を受け注視する。

  指数算出会社FTSEラッセルが10月から、世界的な債券ベンチマークの世界国債インデックス(WGBI)に中国国債を段階的に組み入れることについては、「現在、執行部においていかなる対応が適切なのか検討している」と述べるにとどめた。

  1974年に東大経済学部を卒業後、日本銀行に入行し、2008−13年に副総裁を務めた。13年から日興リサーチセンター理事長。任期満了に伴い3月末で退任した平野英治氏の後任となる。

(発言の詳細を追加します)

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