(ブルームバーグ):

中国当局は国内最大のフィンテック企業アント・グループに対し、銀行と同じような規制対象となる金融持ち株会社になることを求めた。アントの新規株式公開(IPO)を中止させた当局が、同社の抜本改革に向けた本格的な指針を初めて示した。

  政府の声明によると、中国人民銀行(中央銀行)や規制当局は12日の会合にアントの担当者を呼び出し、決済業務における不公平な競争を是正し、情報の独占をやめることなどを命じた。また、同社のマネーマーケットファンド「余額宝」の縮小も求めた。

  中国当局は2020年11月、規制環境の変化を理由にアントのIPOを上場直前で中止し、市場に衝撃を与えていた。今回の指針公表でアントに対する監督の枠組みが整備されたことになる。

  人民銀は昨年12月、アントは融資・保険・ウェルスマネジメントサービスの見直しと、金融持ち株会社設立を指示されていると公表。資本要件引き上げとより厳密な監視対象となることを意味していた。

  今年に入り当局はテクノロジー企業の「無謀」な金融への参入を抑制すると表明し、オンライン事業での独占について調査した。

  IPO中止前に2800億ドル(約30兆6000億円)と評価されていたアントの企業価値を投資家がどのように判断するかは不明。

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