(ブルームバーグ): 日本銀行が来週に開く金融政策決定会合では、金融政策の現状維持が決まると全てのエコノミストが予想している。3月会合で行われた政策修正の効果を見極める可能性が大きいという。

  エコノミスト42人を対象に15−20日に実施した調査によると、次の政策変更は追加緩和との回答が14%となり、前回3月会合前の26%から減少した。一方、次は金融引き締めとの見方は86%(前回74%)に達したが、最も早いタイミングで1人が今年9月会合と見込んでいるだけで、多くは来年以降のテーマと予想している。

  会合後には新たな「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」が公表され、見通しには黒田東彦総裁の任期後となる2023年度が加わる。調査では、すべてのエコノミストが同年度も消費者物価(除く生鮮食品、コアCPI)の前年比は2%に達しないとの見方を示し、中央値は1.1%にとどまった。

  野村証券の松沢中チーフストラテジストは、展望リポートでは2%インフレ達成には程遠いことが示されるとし、「米国のような金融正常化論議が日本では当分始まらないであろうことを示唆する」との見方を示す。

  3月会合では副作用軽減策として「貸出促進付利制度」が導入されたが、「日銀が利下げをする可能性は以前より高まった」との見方は3分の1にとどまった。

  政策点検の結果を踏まえて上場投資信託(ETF)買い入れの柔軟化や、長期金利変動幅の明確化など緩和の持続性を高める方策も実施し、「緩和の枠組みを強化」とみるエコノミストは52%だった。41%は「政策の正常化の一歩」との見方を示している。

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