(ブルームバーグ): 日立製作所は28日、米投資ファンド、ベインキャピタルなどの連合に保有する全ての日立金属株を売却すると発表した。総額3820億円になるとしている。

  日立の発表資料によると、ベイン連合は日立金属株に対して公開買い付け(TOB)を実施する。日立はTOBでは保有全株を応募せず、TOB成立後に全株を1株当たり1674円で譲渡する方針。

  一方、日立金属の発表資料によると、同社はTOBに賛同しており、買付価格は1株当たり2181円としている。ベイン連合には日本産業パートナーズなども参画するという。

  TOBは11月下旬ごろの開始を目指す。日立売却予定株数は約2億2822万株で議決権割合は53.45%。今期(2022年3月期)の連結決算で事業再編等利益として約1140億円を計上する予定という。

  これにより、日立金属は日立の連結子会社から外れてベイン連合の傘下に入る。日立は同社が推進するIoT技術の社内プラットフォームである「ルマーダ」 を活用した社会イノベーション事業のグローバル展開を加速し、今後も日立金属の製品を活用するとしている。

  業績不振が続いた日立金属では立て直しへ抜本的な対策を進めてきたが、新型コロナウイルスの感染拡大など事業環境が変化する中で収益性が悪化。日立では再び成長軌道に戻して企業価値を高めるには意思決定のスピードアップや投資資金の獲得などが必要とし「現在の資本構成に制限されることなく非上場化した上で改革を進めることが最適」と判断したとしている。

  日立と日立金属は昨年11月上旬から複数の買手候補先に打診を開始。入札手続を進め、今年4月上旬にベイン連合を最終候補者として選定していた。  

(背景情報や日立側のコメントなどを追加して更新します)

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