(ブルームバーグ):

新興国通貨の指数は、今年に入ってから最大の週間上昇率を記録した。ブルームバーグのドル指数が5カ月ぶり低水準近辺で推移し、商品相場が上昇したことが背景にある。新興国の株式は2週連続の上昇。米国で発表された一連の経済指標を受けて買い安心感が広がった。

  5月28日終了週の主なニュースは以下の通り。

ハイライト:

イエレン米財務長官は高水準のインフレ率が今年末まで続く公算が大きいとしつつ、依然として一時的な現象との見方を維持していると語った。下院歳出小委員会の公聴会で、「最近のインフレは一時的であり、定着するようなものではないというのが現時点での私の判断だ」と発言。「しかしながら、この状態はもう数カ月間は続き、今年末までインフレ率は高止まりするとみている」と述べた米国家安全保障会議(NSC)でインド太平洋調整官を務めるカート・キャンベル氏は、米国の対中政策について「関与と幅広く表現されていた時代は終わった」と説明。「主要なパラダイムは競争ということになるだろう」と述べた。スタンフォード大学主催のイベントでの発言中国国家発展改革委員会(発改委)は、さまざまな価格形成メカニズムの見直しに向けた5カ年計画の一環として、鉄鉱石や銅、トウモロコシなど商品価格の「異常な」変動を抑制する取り組みを強化すると表明した台湾の蔡英文総統は、ほぼ決まりかけていた独ビオンテックとの新型コロナウイルスワクチンの供給契約を中国の介入によって阻止されたと述べた。与党・民主進歩党が声明を発表した。一方、中国国務院台湾事務弁公室の報道官は、中国企業の新型コロナワクチンが台湾に入るのを民進党が妨害していると批判した主要7カ国(G7)外相は、ベラルーシ当局が同国領空を飛行していたライアンエア旅客機を強制着陸させ、同機に乗っていた反体制派ジャーナリストらの身柄を拘束したことを非難する共同声明を発表したエクアドルでギジェルモ・ラソ氏が大統領に就任した。元銀行頭取のラソ氏は、新型コロナワクチンの大規模接種や投資家重視の政策などにより、ここ数十年で最も深刻な経済不振からの脱却を図ると表明した。同国での保守系大統領の就任は約20年ぶり

アジア:

韓国銀行(中央銀行)は今年の成長率が4%となる公算が大きいとの予測を示し、従来予想の3%から引き上げた。インフレ率は1.8%と、中銀の目標により近づくとの見通しを示した。同中銀は金融政策を緩和的に維持するとあらためて表明した上で、家計債務の急増など「金融不均衡の蓄積に一層の注意」を払っていく意向も示したシンガポールは今年の成長見通しを据え置いた。新型コロナ感染拡大を抑えるため新たな制限措置が講じられたものの、「世界経済の回復と国内のワクチンプログラムのさらなる進展に伴い、広範な経済は年内の回復がなお見込める」としている。貿易産業省が発表した2021年の成長率見通しは4−6%と、前回の予想から変わらず

EMEA:

イランは国際原子力機関(IAEA)の暫定的な核施設査察を受け入れる取り決めについて、期限をさらに1カ月延長することに合意した。これによりイランは、主要な核施設で監視カメラによるデータ記録を継続する。核合意当事国の外交当局者がウィーンで2015年の核合意再建に向けて協議を再開する中で、時間的な猶予を確保したトルコのエルドアン大統領は、中央銀行のオズバス副総裁を解任。労働経済学者のセミ・トゥメンTED大学教授を後任の副総裁に指名した。大統領は約2カ月前、アーバル前中銀総裁とチェティンカヤ元副総裁を相次いで解任していた

中南米:

ブラジルの1−3月(第1四半期)の失業率は14.7%と、集計を開始した2012年以降で最も高くなった。新型コロナ感染第2波が経済に打撃を与え、無数の感染者数を出したことが影響した。第1波のピーク時に多数の企業が休業を余儀なくされた昨年7−9月(第3四半期)の失業率が14.6%とこれまで最も高かったが、今回これを更新したメキシコの1−3月(第1四半期)の国内総生産(GDP)確報値が前期比0.8%増と、米国の強い需要やサービス部門の回復を背景に市場予想(0.7%増)を上回った。これを受けてゴールドマン・サックス・グループは今年の同国の成長率予想を5.3%から5.9%に引き上げた。バークレイズも5%から6%へと上方修正した

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