(ブルームバーグ): トランプ前米大統領が財産を築き上げるのを助けた税優遇措置について、バイデン大統領は縮小を推し進めようとしている。

  民主党のバイデン政権は、不動産投資家が資産売却時に得たキャピタルゲインを別の不動産購入に振り向けた場合に限ってキャピタルゲイン税を繰り延べできると定めた規定の制限を提案している。トランプ氏は1985年に9500万ドル(現在のレートで約104億円)を投じて購入したマンハッタン・ウエストサイドの開発用地の売却でこの規定の恩恵に浴した。

  2005年にトランプ氏のパートナーらは同用地を18億ドルで売却することで合意。トランプ氏は売却に抵抗していたものの、約5億ドルの売却益を得た。パートナーらはこの利益をオフィスビル2棟の購入に用いたため、トランプ氏を含め全員がキャピタルゲイン課税を免れた。

  現在、ビル2棟のトランプ氏の持ち分の資産価値(負債除く)は約12億ドル相当に膨らんでいる。バイデン大統領の計画は不動産投資家によるこのような蓄財を不可能にするものだ。このルールを定めた内国歳入法1031条の当初の目的は家族で営む農家の支援だったという。

©2021 Bloomberg L.P.