(ブルームバーグ): 香港では4−6月(第2四半期)の新規株式公開(IPO)件数が低調で、このままいけば世界金融危機の余波に見舞われた2009年以来の低水準にとどまる。相場下落や中国によるテクノロジー大手の締め付け強化が響いている。

  ブルームバーグの集計データによると、4−6月の上場件数は現時点でわずか7件。上場ラッシュに沸いた昨年や21年初めに比べると低調ぶりが際立つ。

  集計データによれば、JDロジスティクス(京東物流)や不動産管理を手掛ける中原建業など5月に上場した銘柄の初日の株価も平均して過去1年3カ月で最も悪いパフォーマンスだった。

  中国当局はアリババグループに対して独占禁止法違反で過去最大の罰金を科したほか、非競争的なビジネス慣行を是正するよう国内テクノロジー大手34社に命じた。これを受けて一部の企業は株式上場に慎重姿勢を強め、投資家は規制当局によるさらなる措置を懸念している。政府は一連の取り組みについて、消費者保護と金融安定維持が目的だと説明している。

  ウェルシー・セキュリティーズのマネジングディレクター、ルイス・ツェ氏(香港在勤)は「投資家は特定の銘柄を極めて高い水準でもはや評価したがらない」と指摘。「政府の介入があるため、一部の新規上場銘柄はバリュエーションを引き下げる必要があるだろう」と述べた。

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