(ブルームバーグ): 英国とオーストラリアが新たな自由貿易協定(FTA)を締結した。欧州連合(EU)を離脱した英国は、世界各地の諸国と通商関係を広げていきたい考えだ。

  英首相官邸が発表した声明によれば、英豪FTAの大筋はジョンソン英首相とモリソン豪首相が14日夜に夕食を交えて協議した際にまとまった。最終的な原則合意は数日内に公表する。

  ジョンソン首相は「英国とオーストラリアの関係は新たな夜明けを迎えた」と述べ、「この新FTAは英国の企業や消費者に素晴らしい機会をもたらす」と期待を寄せた。

  英豪FTAの発効は、英国の国内総生産(GDP)を15年間で0.02%押し上げる効果が期待される。EUとして結んだ既存の協定の移し替えを除けば、英国がEU離脱後に主要同盟国と締結する最初の通商協定となる。

  豪州は英国の20番目の貿易相手国であり、2020年の貿易全体の1.2%を占める。

  英豪間ではFTAの下でスコッチウイスキーや衣類、自動車、農産品といった貿易品目の関税が削減される。

  英国は離脱後に英領北アイルランドとの物流規制を先送りした問題でEUと緊張が高まっており、そのタイミングでの豪州とのFTA合意は朗報となる。

  モリソン首相は14日、ロンドンでの講演で「英豪間の通商関係を強化することは素晴らしい機会だ」と述べた。

  英国は離脱後のEUとの間にとどまらず、広範なFTAの締結を目指しており、今回の合意は英国の環太平洋連携協定(TPP)参加の布石とも受け止められる。

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