(ブルームバーグ): 電気自動車(EV)メーカーの米テスラは、中国でソフトウエアに不具合が見つかったとして28万5000台超のリコールを実施する。ここ数年に中国で引き渡した車両の大半に相当する。地元当局が特定した安全性を巡る問題に対処する。

  今回のリコールは対象車のアクティブ・クルーズ・コントロール機能をオンラインで更新するため、主に遠隔で実施される見通し。テスラは無料でソフト更新に応じる。

  ウェドブッシュ・セキュリティーズのアナリスト、ダン・アイブス氏は今回のリコールについて、「テスラにとっては主要地域の中国で痛手となり、短期的には乗り越えなければならない逆風になるだろう」と指摘。「これは長引く問題であるものの、中国は断固とした姿勢であり、テスラは大規模なリコールを行う必要がある」と述べた。

  中国の国家市場監督管理総局は26日の声明で、リコール対象は同国内で2019年12月19日から21年6月7日まで製造されたセダン「モデル3」が21万1256台、19年1月12日から同年11月27日に生産されたモデル3輸入車が3万5665台、中国で21年初めから6月7日まで製造されたスポーツタイプ多目的車(SUV)「モデルY」が3万8599台だと明らかにした。

  国家市場監督管理総局は、対象車両のオートパイロットシステムが自動的に稼働する可能性があり、急加速に伴う衝突につながる恐れがあると説明した。

  一方、テスラは中国の短文投稿サイト「微博(ウェイボ)」に設けた顧客サポート用の公式アカウントに掲載した告知で、「今回のリコールで生じる不便について全ての車両所有者に謝罪する」とし、「当社は国家の要件に厳密に従い、安全性の向上を今後も継続する」と表明した。

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