(ブルームバーグ): JPモルガン・チェースのチーフグローバル市場ストラテジスト、マルコ・コラノビッチ氏は、新型コロナウイルス感染症(COVID19)懸念の再浮上を受けて割安株や景気敏感株を売った投資家はリスク判断を誤っているとの見方を示した。

  米金融当局のタカ派転換という環境下で、景気見通し懸念にコロナ変異株「デルタ」のまん延が加わって、バリュー株(割安株)や景気に敏感なシクリカル銘柄への下落圧力となっている。

  米長期国債の利回りは、6月半ばに短い上昇局面があった後は低下傾向にあり、テクノロジー銘柄など割高株への売り圧力を和らげた。一方、エネルギー株や金融株は今年のマーケットリーダーの座を譲った。ラッセル1000バリュー指数は今月、同グロース指数に約8ポイントの後れを取っており、この差は2000年以来の大きさだ。

  コラノビッチ氏は、新たな感染の波に見舞われるリスクへの懸念は見当違いだと指摘。デルタ株の影響がこの1カ月で最も大きかった上位15カ国での感染者数や死者数の推移を調べたところ、ワクチン接種で重症化が抑制されているようだと分析。新型コロナを巡る全般的な状況が改善している兆しだと説明した。

  同氏は顧客向けリポートで「現在の市場のポジショニングは正当化されない」とした上で、「債券利回りやバリュー株、シクリカル株の上昇」につながっていくと予想した。

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