(ブルームバーグ):

債券市場でここ数年間に支配的だったリフレ取引の終了を主張する声が、ウォール街で一段と強まっている。

  米国債利回り曲線のスティープ化を見込んだ取引が急速に勢いを失うとともに、投資家にとって極めて重要な問題が浮上した。米金融当局の利上げ開始時期を巡る議論が活発になる中で、現在のこうした状況がどういった意味を持つかだ。

リフレトレード、ウォール街で急速に後退−経済成長巡る懸念浮上

  トレーダーは2023年の早い時期の利上げ開始に備えている。債券購入のテーパリング(段階的縮小)を米金融当局が発表するのは早ければ向こう数カ月中だということも意識している。

  シティグループの分析によると、2008年の金融危機より前には、5年債利回りと30年債利回りのカーブ傾斜がその時期の最高に達した後、平均して約12カ月後に金融引き締めが始まった。

  同行のG10金利戦略責任者ジャバズ・マタイ氏は「カーブは常に、最初の利上げのかなり前に最もスティープ化する」と指摘する。

  米5年債と30年債の利回り差は、今年2月に約7年ぶりの大きさに達した。5年債利回りは現在、2月中旬の水準を25ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)ほど上回っている。経済がコロナ禍から回復する中で、トレーダーが利上げ時期の見通しを前倒ししたことが背景にある。一方、30年債利回りは8日も低下し、一時2月2日以来の低水準となった。この結果、5年債と30年債の利回り差は年初来の最小に近づきつつある。

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