(ブルームバーグ): 中国発の動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」を運営する北京字節跳動科技(バイトダンス)は、データセキュリティー要件を確実に満たすよう取り組んでいる。同社は今年に入り当局側とこの問題について協議していた。事情に詳しい関係者が明らかにした。

  ティックトック中国版の「抖音(ドウイン)」やニュースアプリ「今日頭条」も手掛けるバイトダンスは、国内資産の新規株式公開(IPO)に向けた準備を始めたとブルームバーグは4月に報道。だが、配車サービスの滴滴グローバルのニューヨーク上場前の段階で、バイトダンスのIPO計画は流動的となっていた。滴滴の上場直後、中国当局は同社に対する締め付けを強めた。

  非公開情報だとして事情に詳しい関係者が匿名を条件に12日述べたところによれば、バイトダンスはIPOの可能性を巡っては慎重に対応している。

  関係者の1人は、バイトダンスはデータセキュリティーを含むさまざまな問題について当局側と定期的に会合を開いており、その一環として3月に協議を実施。関係者によると、創業者の張一鳴氏は3月の会合には参加していなかった。バイトダンスの担当者はコメントを控えた。

  米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は先に、バイトダンスと当局が行った3月の会合について報道。当局側からデータセキュリティーのリスク対応を求められた同社は、本土以外でIPOする計画を無期限で棚上げしたと報じていた。

  当局側はIPOを遅らせるよう直接求めたことはないが、バイトダンスのアプリが国内でデータセキュリティーのコンプライアンス(法令順守)に対応できているか懸念していたとも伝えた。 

  国家インターネット情報弁公室と中国証券監督管理委員会(証監会)は、WSJからのコメント要請に返答しなかった。

(関係者からの情報を追加して更新します)

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