(ブルームバーグ): 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)で建設需要が急増し、インフレ懸念が高まる中で世界有数の高パフォーマンス商品となっていた材木が、ついに年初来の値上がりを全て削った。

  シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)で取引される材木先物(中心限月)の年初来騰落率は12日の取引終了時点でマイナス0.6%。需要が後退したほか、それまでの上げを受けて供給が膨らんだ。今年に入り一時は1000ボードフィート当たり1733.50ドルと、1年前の4倍強の水準で取引されていた。

  年初からの銅からトウモロコシに至る原材料の値上がりでコスト上昇が景気回復を損ないかねないとの懸念が強まっていたが、材木相場下落は商品の高騰が落ち着きつつあるという最も顕著な一例だ。パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は先月、 経済再開に伴う供給のボトルネックが解消され、刺激策が縮小されるにつれて物価圧力が和らぐ証拠として、材木相場の値下がりに言及していた。

  12日のCMEで、材木先物(9月限)は5.6%安の712.90ドルで取引を終えた。

  ただ、現在の相場は歴史的に見てなお高い水準にある。材木先物は2018年に一時600ドルを突破したが、それを除けば1990年代以降はおおむね200−400ドルのレンジで推移していた。

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