(ブルームバーグ): 15日の米株式市場ではS&P500種株価指数が反落。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長がハト派的な姿勢を貫いていることで、景気回復の持続性を巡る懸念が強まった。米国債は中長期物を中心に買われ、利回りが低下した。

  エネルギーや一般消費材・サービス、テクノロジーが軟調となり、S&P500種の重しとなった。このところの上昇局面で買いを集めたアマゾン・ドット・コムやアルファベットなどのグロース(成長)銘柄は最近の高値から下げ、ナスダック100指数を押し下げた。バイオジェンも急落。一部医療機関が同社のアルツハイマー病治療薬の投与を行わない方針を表明したことが嫌気された。

  S&P500種は前日比0.3%安の4360.03。ナスダック総合指数は0.7%低下。一方、ダウ工業株30種平均は53.79ドル(0.2%)高の34987.02ドル。ニューヨーク時間午後4時56分現在、米10年債利回りは5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.298%。

  パウエル議長は上院銀行委員会での証言で、インフレ率は予想より急速に上昇したが、緩和政策を縮小するのは時期尚早だとの見解を繰り返した。それより先には、中国の経済成長が4−6月(第2四半期)に減速したことが明らかになった。

  JOハンブロ・キャピタル・マネジメントのシニアファンドマネジャー、ジョルジョ・カプト氏は「成長がピークを迎えた可能性はあるが、それは必ずしも景気動向の反転を意味しない」と指摘。「こうした成長頭打ち懸念やデルタ変異株の動向、そして金利の下がり方を考慮すると、若干の成長不安はあるように見える」と語った。

  外国為替市場では、ドルが円以外の主要通貨に対し上昇。世界経済の成長減速への懸念から、安全逃避需要が高まった。資源国通貨は下げ、カナダ・ドルが米ドルに対し4月以来の安値を付けた。

  主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.2%上昇。ドルは対円では0.1%安の1ドル=109円83銭。一時は109円71銭に下げていた。ユーロは対ドルで0.2%安の1ユーロ=1.1811ドル。

  ニューヨーク原油先物相場は続落し、4週間ぶり安値となった。ドルが上昇したことから、ドル建て商品の投資妙味が低下した。石油輸出国機構(OPEC)と非加盟主要産油国で構成する「OPECプラス」が減産縮小合意を正式にまとめる日程を決めるかどうかに投資家は目を向けている。

  ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物8月限は1.48ドル(2%)安の1バレル=71.65ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント9月限は1.29ドル安の73.47ドル。

  ニューヨーク金相場は続伸。スポット相場は1カ月ぶり高値付近を維持した。パウエルFRB議長はこの日も、予想を上回るインフレ指標にもかかわらず景気支援を続ける金融当局のスタンスについて、その正当性を主張した。

  金スポット価格はニューヨーク時間午後1時48分までに、前日比0.1%高の1オンス=1829.40ドル。一時は6月16日以来の高値を付けた。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は0.2%高の1829ドルで終了した。

Treasuries Extend Gains in Late Session as Swap Spreads Tighten(抜粋)

Dollar Gains With Havens; Commodity Currencies Drop: Inside G-10(抜粋)

Oil Dips to One-Month Low on Strong Dollar and OPEC+ Uncertainty(抜粋)

Gold Steady Near One-Month High as Traders Weigh Powell Comments(抜粋)

(市場関係者のコメントを追加、相場を更新します)

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