(ブルームバーグ):

石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」は18日、回復しつつある世界経済への原油供給を段階的に増やすことで合意した。市場への影響力を弱めかねない内部対立を乗り越えた。

  OPECプラスの結束力を試していたサウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)との対立は、サウジがUAEの要求を部分的に受け入れたことで打開された。8月から協調減産を毎月日量40万バレルずつ縮小する。

  ニューヨーク原油先物相場は7月初め、供給拡大に向けたOPECプラスの協議決裂を受け、6年ぶり高値に急伸したが、その後再び1バレル=70ドルに向け下げていた。シンガポール時間19日午前6時15分(日本時間同7時15分)現在、ブレント原油先物は0.4%安。

  今回の妥結でOPECプラスが危機にさらされるリスクは少なくとも当面は回避された。

  サウジのアブドルアジズ・エネルギー相は閣僚級会合後に記者団に対し、合意が参加国間の強い結束の証しであり、「OPECプラスが存続しつづける」ことを示すと語った。

  合意によれば、OPECプラスは8月以降、これまで停止していた生産分(日量580万バレル)を全て回復するまで産油量を増やし続ける。UAEやロシア、サウジについては、減産の計算基準となるベースラインを2022年5月から引き上げる。

  UAEは今月初め、同国のベースラインを日量380万バレルとするよう要求し、OPECプラスの減産延長案を拒否。従来のベースラインである317万バレルを上回る350万バレルに引き上げることが今回決まった。サウジとロシアのベースラインはいずれも日量50万バレル引き上げ、1150万バレルとする。

  OPECプラスは今後も閣僚級会合を毎月開催し、12月には市場レビューも行う。次回会合は9月1日となる。

  アブドルアジズ・エネルギー相は、必要ならスケジュールは修正可能だとした上で、毎月日量40万バレルずつの供給拡大ペースは、ベースライン調整が来年実施されても変わらないと説明した。  

(ベースライン調整の数字などを追加して更新します)

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